学校教育に心理教育を導入する意義

09 おわりに

まとめ ―お読みくださる方へ

私たちが目指すのは、すべての子どもたちと大人が生きやすい社会の実現です。
そのためには、心理教育を学校教育の中にしっかりと根付かせることが不可欠です。心理教育の一つの特徴である「自分軸の構築」は、障害の有無や年齢・性別に関わらず、人間の精神のしくみや働きを考慮し、個々の「育てる」ことの本質を捉えています。このアプローチは、個人の可能性を高め、その能力を最大限に本人の力で発揮させることを目指します。

プログラムを通じて、
暴力と愛情の境界線を明確に引き、「このくらいは暴力じゃない」といった曖昧な意識を修正する機会を提供します。参加者は、自分の特にマイナスな感情を自分自身で満たし、他者に任せないという原則を学びます。
また、自分の侵害されたくない境界線を明確にし、理由を持って「暴力は絶対に受け入れない振るわない」と確実に自覚します。
また更に、他者の課題は他者に返し、自分だけの課題に責任を持って生きることができるようになります。
この理解が進むことで、自分を満たすことができるからこそ、他者にも同様の権利を保障する意識が芽生えます。

しかし、この「自分軸」を理解し実践することは、
他人軸という価値基準が支配する社会では容易ではありません。しかし、これを実現しない限り、いじめや不登校、さらには戦争にまで至るハラスメントは決して無くなることはありません。私たちはこの変革の必要性を強く認識し、学校教育の中での心理教育を推進することで、未来の社会を明るくするための一助となることを目指しています。

専門の心理教育者として、
私たちはこの新たな教育の形を共に推進し、具体的な変化を実現するためのサポートを惜しみません。全ての関係者が協力し合い、互いに理解を深めることで、教育の要である学校教育において行なう心理教育が真に意味を持つものとなります。貴校がこの重要な取り組みに参加いただけることを、心より願っています。共に、より良い未来を築いていきましょう。

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